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有機性廃棄物処理装置「ミシマックス®」の普及に向けたベトナムでの取り組み

イニシャルT.Y(発酵分解TSカンパニー 課長 2011年入社)
弊社はこれまでに有機性廃棄物減容化装置「ミシマックス®」を用いて日本国内において 公共下水道施設や農業集落排水施設、食品残渣処理等で利用されてきました。 これまで培ってきたノウハウを活かし、経済発展が著しく廃棄物処理に課題を抱えるベトナムでの取り組みについて、一部紹介いたします。

【ミシマックス®の特徴について】
ミシマックス®は高温好気発酵技術を採用しており、比較的温度が高い状態で活躍する好気性微生物が有機物を発酵分解することを活用する技術です (詳細はこちら)。

大きな特徴として、
●分解速度の速い高温好気発酵を採用している
●特殊菌を用いずにその土地に生息する微生物(常在菌)を利用する
●減容効果を高めるために杉チップを使用して常在菌を多く生息する環境とし、有機性廃棄物を90%以上減容化する
●杉チップはおよそ半年間機能維持するため、交換作業は6か月に1回程度と労力軽減が見込まれる
の4点が挙げられます。

そして、この特徴から得られる導入効果は、以下が見込まれます。
●有機性廃棄物を90%以上減容化するため、廃棄物の量・処理コストを大幅に削減できる
●廃棄物の発生源でミシマックス®を利用することで、廃棄物の日々の運搬、焼却の工程が不要となり、温室効果ガスの発生抑制に効果的である
●発酵残渣を肥料やバイオマス燃料として再利用することでゼロエミッションが可能となる

【ベトナムでの技術的な検証】
  弊社は、過去にミシマックス®の製造目的で頻繁に訪れていたベトナムにおいて、 排水施設の脱水汚泥や生ごみなどの処理に対するニーズが高いことを認識しました。 そこで、日本と気候が大きく異なるベトナムにおいて、ミシマックス®に取り込む常在菌がどの程度発酵分解と減容化に寄与するか、 日本固有種の杉に代わる担体を検討するため、2017年に実証実験を行いました。

その結果、日本と同レベルに減容化率を得ることができ、 現在はベトナム南部の工場や工業団地にミシマックス®の導入提案を進めています。   また、ベトナム中部では台風の上陸が多く、台風シーズン前に街路樹の枝折れや倒木防止のために大規模な伐採が行われます。 その量は毎年60,000m3にものぼり、有効な利用法が無く野積み放置されているのが現状です。


この剪定枝をミシマックス®の担体として活用することができないか、環境工学の有力な研究機関であるダナン理工科大学、 京都大学と共同研究を2019年に開始しました。現時点で様々な樹種の中から杉と同レベルの機能を有する樹種が見つかっており、 未利用資源の有効活用を期待されています。

【公共下水への普及に向けて】
これまでベトナム南部に集積する有機性の脱水汚泥が多量に発生する工場や工業団地といった 民間企業に対して処理費削減のための導入提案を行っておりました。一方で、下水汚泥は地域を問わず 処理課題を有しております。そこで、独立行政法人国際協力機構(JICA)が公募した2021年度第2回 「中小企業・SDGsビジネス支援事業~案件化調査(中小企業支援型)~」に「ベトナム国下水汚泥の 高効率減容化・再資源化のための有機性廃棄物減容化装置の導入に向けた案件化調査」を企画提案し、採択されました。 今後は本調査を通じてBtoBだけでなくBtoGの側面からもベトナムの開発課題である廃棄物処理の課題軽減に寄与してまいります。



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